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淫魔の香気 最終話

 精液を奪い尽くすと、エルフィンさんも他の人と同様にベッドの脇に倒れ込んだ。
 僕は射精後の余韻を感じながら、自己嫌悪に落ちていた。
 エルミアさんから与えられた最後のチャンスも棒に振り、結局快楽を味わうように皆を淫魔にしてしまった。
 しょうが無い部分もあったのかもしれないが、それでも自分がしっかりし自我を保っていたら何とかなったのかもしれない。

「うぅぅ……」

 悔しいという感情に蓋を出来ず、自分の目から涙が浮かんだ。

「アレク君……涙なんて流す必要はありませんよ」

 エルミアさんの手が頬に触れた。

「でも僕は……結局何も出来なかったんです……」

「そんな事ないです。そんな事言っちゃダメです」

「エルミアさん……?」

「アレク君は私達を淫魔にしたくなかったのかもしれないですけど、私達が淫魔になったからって誰が悲しんだんですか?」 

「…………」

「アレク君は私を満たしてくれて、香気も異変も収まったのですよ。もう十分じゃないですか……アレク君はちゃんと異変を解決しました。誰もアレク君を責めたりなんかしないんですよ……?」

 エルミアさんは幼い子供を諭すように話してきた。
 彼女の言うとおり僕が来たことでエルミアさんは満たされ、異変も解決した。
 その結果彼女達は淫魔になってしまったが、それは望んだことだったのだと言っている。
 …………。

 僕の意思はどうなのだろう?
 僕自身はどうしたいのだろうか?
 このままここにいればきっとエルミアさん達は僕を甘やかし、毎日が快楽に染まりきった物になる。
 彼女から逃げ、村へ帰ればまた淫魔ハンターとしての生活が待っているのだろう……。

 どうしたいのか……。
 それは初めからわかっていたのかもしれない。
 僕はエルミアさんの胸に甘えるように抱き付いた。

「いいこ…………いいこです。あなたが望むなら……私はお姉さんにでも、お母さんにでも何にでもなります。いくらでもこの胸に甘えていいんですよ?」

 彼女は僕の背中をゆっくり擦っていた。
 僕の身体は彼女に包まれ、穏やかな気持ちになっていく。

 エルミアさんは僕の心を落ち着けるまでじっくり抱擁を続け、その後こう言った。

「だからアレク君も……私の望みを聞いて下さい」

 エルミアさんは僕を抱きしめたまま、後ろ向きに身体を倒した。
 彼女は仰向けに、僕はうつぶせに倒れる。
 頭はおっぱいと腕の間に捕らえられた。
 目線を上げると優しい笑顔をした彼女の顔が目に入った。 

「私はこれまでにアレク君に募らせた想いの分、いっぱいいっぱい触れ合いたいんです……。アレク君をたくさん感じたいんです」

「エ、エルミアさん……」

「この意味が……わかりますよね?」

 そう言った後彼女は身体を半回転させた。
 くるっと景色が回り、仰向けにされ彼女の身体に覆われた。

「ふふ……ではもっとエッチしましょうか?」

 エルミアさんは上半身を起こすと腰に跨がり、僕を見下ろしながら言った。
 それは再び自分が精液を絞られる事を意味する。
 しかも今度はもう正真正銘の淫魔になってしまった彼女とその行為に及ぶことになる。
 こうして主従関係が出来た後にその淫魔と行為に及ぶと、じわじわと身も心も彼女のものにされゆくのだ。
 僕は恐怖心が隠せなかった。

「大丈夫です……アレク君は私と、ここの皆のことしか考えられなくなるだけですから……」

 彼女の片手が髪を撫でる。

「辛いことも、悲しかったことも忘れましょう……ただ私とみんなだけがあなたのすべてになるんです」

「ぼ、僕は……」

「そして私も、アレク君がすべてになります」

 エルミアさんは股をのったりと揺り動かし始めた。
 くちゅっと秘部の裂け目にペニスが捕らえられその刺激に硬度を高めていく。
 何度も出して硬くなるはずなんてないのに、彼女がそれをすることを望むから僕の身体はもう逆らえない。

「うふふっ……アレク君の準備も、もうすぐ整いそうですね」

 エルミアさんは嬉しそうに言いながら、腰の速度は速めずにゆっくりとその動きを続けていた。
 僕は下になったままその動きを、彼女がペニスを愛撫するのを息を熱くして見ていた。
 抵抗する気も、否定する気も出てこない。
 それが彼女の従者になったことが原因なのかはわからなかった。

「あぁぁ……エルミアさん……」

 僕はただ彼女の名前を譫言のように呼んでいた。

 エルミアさんは僕のペニスが完全に大きくなってからもねっとりとした素又を続けていた。
 彼女の体重が押し当てられればお尻の肉を感じ、擦られれば愛液の滴った秘所の肉を感じる。
 ぬるぬるとした体液がお腹にも垂れ、亀頭が秘部に呑まれそうになった瞬間ペニスが期待に打ち震えるようにびくびく脈打った。
 それはエルミアさんとの交わりを我慢できないという証拠。
 ペニスが僕のおへその辺りに我慢汁の飛沫をとばす。

「ふぁっ……エルミアさんっ! 気持ちいいです……おちんちんが、びっくって……」

「もう……いい頃合いですね……」

 彼女はお腹に飛び散ったその液体を人差し指ですくうと、舌で舐ねぶっていた。
 ピチャピチャと音を立てそれを味わうと、腰を上げ僕のモノを秘部の入り口に導いた。

「じゃあ始めましょうか……お互いを感じ合う触れあいを……」

 エルミアさんはとうとうペニスを体内に挿れ始めた。

 ここの寝室に来て、エルミアさんからは始まった交わりはダークエルフさん、ドライアドさん、エルフィンさんと続きまたエルミアさんに1周した。
 その1周の間に僕は、皆の膣の中で精液を欲望のままどくどくと出してしまった。
 それによって淫魔になった彼女が、また僕のペニスを咥えてゆく。
 蛇が獲物を飲み込むようにじっとりと。

「あぁ……くぅぅっ……!!」

 さっきの交わりでも十分に耐えきれないほどの快楽を与えていたのに、また甘美な感触が増している。
 前よりもスムーズに咥え込んでいくのに、吸い付いて逃がさないように収縮し締め付ける。 
 エルミアさんが淫魔になったことで、従者の僕のペニスを攻めやすいようにと身体が変わったのだろう。
 より沢山精液を搾り取るために。

 彼女はずっぷりと咥え、僕の腰からはみ出る程のボリュームのあるお尻をむにむにと押し当てた。
 彼女は中に入ったペニスを感じ取るようにその動きを続けた後、嬉しそうな笑みを浮かべ腰を上下させ始めた。

「だ……だめです……! き、気持ち良すぎて…………おかしく、なっちゃうっ!」

 エルミアさんの動きに合わせて膣壁が蠕動しながら竿を舐めていく。
 たっぷりと分泌された愛液がねちょねちょと卑猥な音を立て、自分のモノが彼女の体内なかに入っていると言うことを意識させる。

 淫魔の膣の魔性の感触に尻込みしていた。

「あんっ……う、れしいです……気持ちいいのはアレク君がちゃんと私を感じてくれている証拠です。
あぁっ……私もアレク君をもっと感じたい! アレク君も私をもっと感じておかしくなって下さい……!」

 エルミアさんは嬌声の混じりにそう言うと腰を速めた。
 僕の胸の上に両手を置き、下半身を妖しく存分に振っている。
 僕は与えられる快感に耐えられなくて、彼女の下で身をよがった。

「アレク君……私のことをもっと感じて下さい」

 エルミアさんは僕の両腕を掴むと、腰の動きに波打つように揺れているおっぱいに導いた。
 汗によってしっとりとしたおっぱいの感触が、手のひらを通して脳の中に伝わる。
 魅力的なそれは、手のひらから溢れ出るおっぱいの肉のように脳内をおっぱいで埋め尽くしていく。

「ぁんっ……さぁ、そのかわいいお手てでむにむにして下さい……」

 彼女は手を重ねたまま、強制的に揉ませてきた。
 手を動かす度におっぱいはそれに合わせてむにむにと形を変える。

「あぁ……おっぱいが……柔らかい……」 

 僕は心を奪われ放心していた。

「ふふっ……私のおっぱいは気に入ってくれましたか?」

 得意そうに質問をしてくる彼女に僕は首を縦に振って答えた。
 エルミアさんはまた嬉しそうにおっぱいを揉ませ、腰を揺することも忘れなかった。

 お互いを感じ合うための交わりは至極の物だった。
 本当にエルミアさんの言ったとおりで、今僕は彼女の事しか考えられない。

「エルミアさん……きもちいいよぉ……」

 口からは素直な気持ちが出ていた。 

「アレク君っ! か、かわいい…………かわいすぎます! そんな目で見られたら私……私は……!」

 エルミアさんは僕を見つめ、感極まった声を上げると倒れ込んできた。
 そして僕の髪の毛をたくし上げると、唇に吸い付いてきた。
 すぐに舌を差し込み僕の舌に絡ませてくる。
 彼女の両腕は後頭部に回され、おっぱいはお互いの間でつぶれている。
 下向きになり垂れ下がってくる彼女の髪からは、いい匂いが鼻に入り込んで来ていた。

 そんなきつきつに密着した状態なのに、下半身だけはしっかりと揺すられていた。
 彼女の手に力が入る度、連動するように膣肉もぎゅっぎゅっと密着してくる。

 たまらなかった。

 僕のペニスは彼女の中で暴れ狂うのだが、その動きさえも膣が吸収していた。

「でちゃうっ! 出ちゃうよっ、エルミアさん! ま、またおちんちんから……精子が!」

 彼女の口付けを振り払って、僕は叫んでいた。
 このベッドの上で何度も何度も繰り返したその射精。
 その精液が出てしまう幸せな感覚がまた僕を覆い尽くしていた。

「はい……! 出して下さい、私のおまんこに……! 精子を……アレク君を感じさせて下さい!」 

「い、イクっ、いくっ! いくぅー!!」

 その瞬間僕はエルミアさんの背中を強く抱きしめた。
 彼女もそれに答えるように手に力を入れた。
 お尻が密着し、膣が収縮する。

 びゅるびゅるびゅるびゅる――!!

 鈴口からどろどろとした液体が迸る感覚と共に、もの凄い放出感が訪れた。
 膣の奥へ奥へ、子宮の方へと出て行く感覚がわかる。
 癒着するように張り付いた膣が精液をねだるように蠕動し、絞り出していく。
 僕は彼女に抱き付いたまま腰を突き上げ振るわせていた。

「あぁ……す、ごい……さっきよりもたくさんたくさん精子がびゅくびゅく出てます……。アレク君が私の身体なかに入り込んで……」

 エルミアさんは射精を続けるペニスを咥えたまま、腰を揺り動かす。
 僕の射精はまだまだ収まらなかった。 

「うぅぅ…………」

 腰から力が抜け、ベッドに体重を預けてもなおエルミアさんの膣は貪欲に吸い付いていた。
 たっぷりのお尻が逃げる腰を追うように押し当てられ、ペニスも膣から解放されず、それは尿道に残った1滴を搾り取るまで続けられた。



「いっぱい出しましたね……膣の中にアレク君のおちんちんから出た精液がいっぱいあるのがわかります」

「…………」

 僕は出しすぎてしまったことと、エルミアさんの口から出た卑猥な言葉に顔を赤くした。

「うふふ……」

 彼女はお腹を愛おしそうに撫でると妖しく微笑んだ。

「じゃあ、2回目を始めましょうか……」

 そして恐ろしいことを告げた。

「えっ!? そ、そんな……」

 あんな心も、魂も奪われてしまいそうになるまぐわいを彼女はまだ続ける言ったのだ。

「まだやるんですか!?」

「そうです。アレク君にはまだまだもっともっと精液を出して貰います」

「ぼ、僕もう、本当に1滴だって……」

「大丈夫です、アレク君のおちんちんはまだ私の膣なかで硬く震えているじゃないですか?」

 エルミアさんが膣をきゅっと締め付け腰を拈らせたので、中で敏感になっているペニスがビクッと震えた。

「ふぁっ――! エルミアさん、だめっ!」

 そう叫びエルミアさんを押しのけようとした瞬間、僕の手首に何かが巻き付いた。
 それはドライアドさんが召喚した木の根だった。

「皆さんも起きられたようですから、アレク君が精液をぴゅっぴゅっするのを手伝ってくれますよ?」

 ベッドの上には彼女の言った通り身体を起こした皆がいた。
 エルフィンさんも、ドライアドさんも、ダークエルフさんも……みんなが僕ににじり寄ってくる。

「精液でないなんて嘘付いちゃダメです」

「そうよ……あなたにはエルミアとの交わりが終わったらまた私の中に出して貰うんだから」

「うふふ今度は坊やの上に跨がって攻めて上げようかしら?」

 彼女達は好き勝手に言い、しかもあと最低2回ずつは中に出さないとこの交わりを終わらないと言った。
 そんなの無理にきまっている。

「大丈夫ですよアレク君。忘れていませんか、私は花の妖精なんですよ?」

 エルフィンさんが僕を上からのぞき込むようにして言った。

「私の体液には男の人を気持ちよくして精液をいっぱい出させる効果があります。だからいまからそれをアレク君に分けてあげます」

 彼女は僕の頬に手を添えると唇をくっつけた。
 互いに繋がったその隙間から彼女の唾液が注ぎ込まれる。
 舌を伝うようにとろとろと、重力に従ってどんどん注ぎ込まれる。
 僕は彼女の身体と髪から発せられる催淫香を感じながらそれを受け取らされていた。
 頭がぼうっと恍惚となってゆく。

「じゃあ私はこのかわいらしい乳首を舌でなめなめしてあげる」

 今度はドライアドさんだった。
 彼女はエルフィンさんの反対側に場所を取ると、顔を僕の乳首まで下げてきた。
 そして乳首を軽く指でつまんだ。
 切なくも気持ちいい感触に背筋が震える。 

「男の子なのに、こんなにぴんと立てちゃって……舐めたら美味しそう……」

 そう言って軽く指で嫐った後、ドライアドさんは僕の胸に唇を付け乳首に吸い付いてきた。

「んん――!」

 吸われながら、舌先も使われている。
 ぷるっとした唇に包まれ、その内部では唾液の滴る舌が乳首を何回も何回も舐めまわす。
 少しざらつき、温度が高く暖かい舌が這う度に振りかかる感触に僕は身を捩よじらせる。 

 そんな中新たな刺激がままた襲いかかってきた。

「うふふっ、この中に坊やの精子がいっぱい詰まっているのね」

 ダークエルフさんだった。
 彼女はエルミアさんの後ろに回り、僕の両足を開かせ、股の間についている睾丸を手で擦り始めたのだった。

「むうぅぅ――!」

 精液を出すためにきゅっと縮まっているそこを手で包むと、優しく柔らかく精子をもっと生産させるように揉み始めた。
 さわさわと触れる手の感触が伝わる。

「こんなにちっちゃいのにさっきはいっぱい出してくれて、とっても素敵だったわ……」

 そんな事を呟きながら彼女はひたすらに愛撫を続けていた。

「んんっ……中ですごく元気になりましたね」

 エルミアさんが言った。
 僕のペニスは膣の感触に加え新たに与えられた他の刺激にも敏感に反応し、その硬度を彼女の中で高めたのだ。

「ふふ……でもさっきみたいにしたら、きっとアレク君はすぐいってしまいますね。もったいないですからもっとじっくりとしてあげますね」

 彼女は僕のお腹に手を突くと、宣言したとおりにゆっくりと腰を動かし始めた。

 再開された膣肉によるペニスへの刺激。
 それにエルフィンさんの口付け、ドライアドさんの乳首舐め、ダークエルフさんの睾丸揉み。
 エルミアさんの腰の動きはさっきよりも確実に遅いのに僕への快感はさっきよりも大きいものになっていた。

「むう、むうぅ――!」

 拘束された腕を暴れさせ、腰を捩りエルミアさんの身体の下で声にならない悲鳴を上げていた。
 膣の中では僕のペニスが鈴口から次の射精への準備をし、先走りが洩れていた。

「もうっそんなに暴れちゃだめよ」

 ドライアドさんがそう言うと、その言葉とは裏腹に腕に絡ませていた木の根をほどいてくれた。

「私も、ここがうずいて来たの。アレク君、おさめて……」

 しかしすぐに右手は捕らえられ、そのまま彼女の身体に挟まれた。
 二の腕にはおっぱいに挟まれ、手首はふとももに包まれる。
 そして指は無理矢理彼女の膣内へと導かれた。

 くちゅっとした感触と共に指が吸い込まれ、熱く滾ったうねりのある膣壁が感じられた。

「あん……いい。またあとでこの中におちんちんを挿れていっぱい射精させてあげるからね」

 ドライアドさんは熱のこもった声で言った。

「んちゅっ…………私も欲しいです」

 僕に口付けをしていたエルフィンさんが顔を離した。
 唇には唾液の糸が引いていた。
 すぐに彼女も左手を掴むとドライアドさんと同じように僕の左腕を挟み指を秘所に挿し込ませた。
 細い指にも感じられる肉の締め付ける感触が伝わる。 

「ここで気持ち良くしてあげますから、私にもたっぷり精子をくださいね」

 息を吹きかける様に囁くその誘惑はまた僕の思考を狂わせていった。

「あぁ……ぅぅ……」

 今の状態は木の根による拘束が、女の人の身体による拘束に変わっただけだった。
 二人は乳首への愛撫と口付けも再開した。

「やぁん……ゆっくりしてるのに……はぁん……だめです、私も気持ち良くて溢れて来ちゃいます」

 僕の上で腰を捏ねくり回していたエルミアさんが叫んだ。

「あらあら、もったいないわね……エルミアの愛液に混じって坊やの精液も出てきちゃったわよ?」

 僕自身もそれを感じていた。
 エルミアさんのぐちゅぐちゅの秘部から体液が溢れ僕の睾丸、そしてお尻の方を伝っているのがわかる。 
 ダークエルフさんはふふっと笑うとそれを舌で舐りはじめた。 

「ひぅっ――!」

 べろべろと睾丸を、お尻と玉の間も、加えてお尻の穴さえも迷い無く舐めている。
 下半身の大事な部分が彼女に弄ばれている。
 ぴちゃぴちゃとお尻と睾丸の間を下から上へ、時には玉袋を湿った生暖かい口の中に含んでいた。

 僕はその感触にたじたじだった。
 しかしダークエルフさんは愛撫をやめず、あろうことか指の先をくりくりと僕のお尻の穴に押しつけ始めた。
 その侵入しようとしてくる動きに僕は暴れ狂った。

「――や、やめてぇっ! そこはお尻の穴なのにぃ!」

 エルフィンさんのキスをふりほどいて叫んだ。

「ふふ、坊やが悪いのよ? こんなにかわいらしい小さな穴を、舐める度にひくひくって物欲しそうにさせるんですもの……」

「ち、ちが……! 僕は欲しくなんて……」

「あら、入れて欲しくないの?」

 エルミアさんの後ろにいたダークエルフさんが、エルフィンさんの隣にきて僕を覗いた。
 僕は彼女に向けて何度も何度も頷く。

「でもだめ……私が挿れたいから挿れちゃうわね」

 ダークエルフさんはそう言うと、いたずらな笑みを浮かべるのだった。
 その後僕の目の前で中指を秘所に挿れくちゅくちゅと捏ね回した後それを引き抜いた。

「んっ、ほらっこれで指がぬるぬるになったでしょ? これならきっと坊やのお尻にも抵抗なく入るわ」

 彼女はまた僕の下半身の方へと向かった。
 あのぬるぬるの指に犯される!
 その恐怖に僕はエルミアさんに跨がれながらも、出来るだけ足を閉じた。

「こらだめ、いい子にしなさい? これからこの指で坊やのお尻をいじめてあげるんだから」

 だが力の入らない自分の足はダークエルフさんによって簡単にM字に押し広げられた。
 ここからでは見えないが、ダークエルフさんが僕のお尻に熱い視線を向けているのを感じる。
 思わず意識がそちらに向かう。
 脳の指令とは関係なしにお尻がひくひくと脈打つのがわかった。

「やっぱり坊やも期待してるじゃない?」

 ダークエルフさんがうわずった声でいい、その後ぬるぬるの指の感触が伝わってきた。

「やだ、やだぁ……!」

 僕は目に涙を浮かべ首を振っていた。

「大丈夫ですよ。お尻に指を挿れられるのはとっても気持ちいいんです。でも怖いなら私がアレク君をぎゅっと抱きしめていてあげます」

 僕の事を見守っていたエルフィンさんが優しい口調で言うと、顔をおっぱいの中に包み込んだ。
 彼女の甘い匂いと体温が僕の事を包んだ。

「じゃあもういいわね……」

 そしてついにダークエルフさんのぬめった指が侵入してきた。
 ぐぐっと入り込んでくる異物感。
 痛くはないが、その奇妙な感触に身体を震わせる。
 これ以上入らないと感じても彼女はそこをほぐしながら奥へ奥へと進ませる。
 じっくり時間をかけ彼女の指が完全に僕の体内に入り込んだ。

「くぅっ――ぅっくっ――!」

 どうやって耐えればいいかわからないその感触に呻きが洩れる。

「すごいわ……私の指をきゅってかわいく締め付けちゃって」

 ダークエルフさんがうっとりとした声を上げ中で指を折り曲げた。
 それが身体の中にある敏感なポイントに触れ、身体もペニスも大きく震えた。

「やぁん……すごいです……アレク君のおちんちんが今までに無いくらい私の中で暴回っています」

 ペニスを咥えていたエルミアさんがその動きに歓喜の声を上げた。

「いい……凄くいいです! ……もっと、お尻をいじめてあげて下さい!」

 彼女はペニスが元気になったことがとても嬉しいようで、ダークエルフさんにそう言っていた。
 ダークエルフさんはエルミアさんのリクエストに応えるように、指を抜き差しし時には奥の感じるポイントをぐりぐりと押してきた。
 しかもその動きに加え、睾丸も生暖かい口に含まれ舌で舐められている。
 僕の大事な部分はエルフのお姉さん達によって性的な虐めにあっていた。

 乳首を舐め指を秘所に差し込ませているドライアドさん、花の香りのする息を吹きかけながらおっぱいの間に顔を包ませるエルフィンさん、お尻に指を入れて玉袋を舐め回してくるダークエルフさん、そして僕の一番大事なペニスを膣の中に咥え込んでじっとりとその感触を与えてくるエルミアさん。
 自分より身体の大きなお姉さん達に、自分の身体が見えなくなるほど覆いつくされ愛撫を受けていた。
 その肉体の牢屋の真ん中にいる僕は、少年の身体では受けきれない様々な刺激に外からも中からも快楽を与えられていた。

「だめぇぇ――いくっいくっいくっうぅぅっぅっ――!!」

 僕はエルフィンさんのおっぱいの隙間から、絶叫とも思える声を出し最高の絶頂感を迎えた。

 びゅるるびゅるるびゅるるる――!!

 何回も何回も出したはずのペニスが、またあきれるほどの精液をエルミアさんの体内に向けて放たれる。
 とてつもない放出感が襲いかかり、いっこうに収まる気配を感じない。
 しかも、射精中にもかかわらず誰も僕への愛撫をやめようとしなかった。
 乳首も、お尻も、ペニスもそれぞれ思い思いに刺激され続けている。
 睾丸にいたっては精液をもっと出しなさいと強制されるように揉まれていた。

「ぁぁああっ――やぁっぁぁ――おかしく……なって――!」

 それでも彼女達はやめなかった。
 僕の中は快楽一色で精液を出すことしか頭にない。
 エルミアさんの膣は吐き出される精液を飲み込んでゆく。
 それを受けとっている彼女は愉悦の表情で目を細めていた。 

「ふふ……まだこれが終わっても皆の番もあるんですからね……アレク君?」

 ぼやけていく視界に映っていた皆は妖しく微笑んでいた。



 こうして僕の淫魔ハンターとしての生涯はエルミアさんの寝室で終わりを告げた。
 これからは彼女達、淫魔の従者として生きていくことになるだろう。
 それが僕の新たな人生……。
 でもきっとそれも悪くないはずだ。

 淫魔の香気 完
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